個人再生をすると官報で公告される?そのデメリットを解説します!

民事再生ドットコム

こんにちは、「民事再生ドットコム」のコラムを執筆している司法書士の久我山左近です。

個人再生は、借金の総額を約5分の1と大幅に減額することを裁判所に認めてもらい、その減額した借金を返済してご自身の借金問題を解決の方法です。その個人再生をすると個人情報が官報に掲載されるということは本当でしょうか?

今回のコラムでは、個人再生の手続きをすると官報に個人情報が掲載される理由について、また官報に掲載されるリスクやデメリットには何があるのかを債務整理に詳しい司法書士の久我山左近がわかりやすく解説いたします。

この記事を読むと、個人再生で官報に掲載された場合のリスクについての正しい知識を身に付けることができますので、ぜひ最後までご覧になってください。

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目次

個人再生で個人情報が官報に掲載される!そのリスクを解説します!

司法書士法人ホワイトリーガル
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官報とは国が発行している機関誌のことです。官報には法令の公告といった国が国民に向けて発信する情報を掲載しています。

今回のコラムでは、個人再生の手続きをすると官報に個人情報が掲載される理由について、また官報に掲載されるリスクやデメリットには何があるのかを債務整理に詳しい司法書士がわかりやすく解説いたします。

官報とは?

個人再生の手続きのデメリットの1つとして「官報に公告されること」があります。「官報」とは、国が発行する機関誌で、独立行政法人国立印刷局が官報の編集および発行を行っています。

この官報によって、法律、政令、条約、国会事項、人事異動、皇室事項、官庁報告などの広報の他に「公告」もされます。公告とは、ある事を一般に知らせることをいい、各省庁の公告、特殊法人の公告、地方公共団体の公告、裁判所の公告、会社の公告などがされています。そして、この裁判所の公告事項の1つとして、個人再生に関する事項があります。

個人再生における官報の公告とは?

裁判所の公告として、個人再生に関する事項も官報で公告されます。

  • 個人再生の再生手続き開始決定がされたとき
  • 小規模個人再生で書面決議の決定がなされたとき
  • 給与所得者等再生で意見聴取を行う決定がされたとき
  • 再生計画の認可決定がなされたとき

1回目は、裁判所で再生手続き開始決定がされたときです。この時に申立人の氏名や住所も官報で公告されます。

2回目は、小規模個人再生だと裁判所で債権者の書面決議の決定がされたとき、また給与所得者等再生だと裁判所で債権者の意見聴取を行う旨の決定がされたときで、この時も申立人の氏名や住所が官報で公告されます。

最後は、裁判所によって再生計画の認可決定がされたときです。この時も申立人の氏名や住所が公告されます。

官報で公告される理由とは?

個人再生の手続きにおいては、少なくとも3回は官報に公告されます。個人再生に関する事項を官報公告する理由は、債権者や利害関係人に対して、個人再生の手続きへの参加の機会を確保することになります。

個人再生の申し立てで提出される債権者一覧表に記載がある債権者に対しては、裁判所から再生手続き開始決定書や開始の通知が送達されますので、それにより手続きへの参加の機会を与えられますが、債権者一覧表に記載されなかった債権者には直接の連絡がされませんので、そのような債権者に対しても個人再生手続きが行われていることを知らしめるために官報での公告がおこなわれます。官報公告する理由は、あくまで債権者に手続き参加の機会を与えることで、信用情報機関に対して事故情報を共有することが目的ではありません。

官報で公告されるリスクやデメリットは?

官報で公告されると、個人再生の申立人の氏名や住所が官報に掲載されることになります。官報は国の機関誌ですから基本的には誰でも見ることが可能です。また、最近ではインターネット上でも閲覧することが可能ですので、その意味では個人再生をしていることを他人に知られてしまう可能性がないわけではありません。

ただし、官報は毎日発行されており常に新しい情報が掲載され続けています。また官報は1日分だけ見ても掲載されている情報量はかなり膨大ですし、官報は一般の書店で購入できるわけではありません。

したがって、少なくとも職業的に官報をチェックするような人である金融機関や保険会社などでもない限りは、官報での公告によって個人再生をしていることが知られてしまうことはありません。

結論になりますが、個人再生をしたことを官報に掲載されるデメリットについて、わたし個人の見解ではリスクやデメリットはないと断言することができます。

それでは、ここまでで今回の記事の「個人再生をすると官報で公告されるのか?デメリットを解説します!」というテーマの解説は以上になります。

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それでは、司法書士の久我山左近でした。

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