個人再生の依頼後は今までの返済をしなくてもいいって本当なの？

2024年9月5日

こんにちは、「民事再生ドットコム」のコラムを執筆している司法書士の久我山左近です。

個人再生は、ご自身の借金の総額を約５分の１と大幅に減額することができる強力な借金解決の方法です。
その個人再生の依頼を弁護士や司法書士にした後は、今までの返済をストップできるというのは本当なのでしょうか？

今回の記事では、個人再生の手続きの依頼後に今までの返済がどう取り扱われるのかについて債務整理に詳しい司法書士の久我山左近がわかりやすく解説いたします。
この記事を読むと、個人再生のデメリットについての正しい知識を身に付けることができますので、ぜひ最後までご覧になってください。

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債務整理の依頼後は現在の返済が不要になる！司法書士が解説します！

個人再生の手続きを弁護士や司法書士に依頼した後は、今までしてきた返済が不要になるというのは本当でしょうか？

今回の記事では、個人再生の手続きの依頼後に今までの返済がどう取り扱われるのかについて債務整理に詳しい司法書士がわかりやすく解説いたします。

個人再生の手続きのメリットと特徴を解説します。

個人再生の手続きでは、ご自身がしている借金の総額を約５分の１にするという大幅な減額を裁判所に認めてもらい、その減額した借金を３年間かけて完済して解決する手続きです。

例えば、ご自身に４００万円の借金があるケースで、５年間で完済するシミュレーションだと月々の返済額は約９万５千円で、完済までに支払う利息は約１７１万円にもなります。同じ条件で個人再生をしたシミュレーションでは月々の返済額は約２万８千円まで減額されて、完済までに支払う利息はゼロ円になります。月々の返済が約９万５千円から約２万８千円まで減額されて、約１７１万円あった利息がゼロ円になりますので、個人再生の借金の減額効果の凄さがよく理解できると思います。

個人再生の依頼後は今までの返済は一時的に不要になります！

個人再生の手続きを、弁護士や司法書士に依頼すると、相手の貸金業者や金融機関に対して「受任通知」といわれる書面を送付することになります。その受任通知が相手の金融機関や貸金業者に届いた時点から本人に対して直接請求や督促といった取り立てを行為をすることが法律で禁止されています。この時点から業者からの電話などはすっかりなくなりますので、かなり借金のストレスから解放されることになります。

業者からの請求や督促といった本人への取り立てがストップされましたので、仮に今まで行ってきた返済をしなくなったとしても、もちろん本人に対しては電話などの連絡はありません。また、個人再生の手続きでは裁判所に申し立てをすることになりますが、その個人再生の申し立てには借金の総額を特定する必要があります。

ですから、個人再生の依頼後に返済をしてしまうと借金の総額を特定できないということになります。また、もう一つ問題があり、特定の債権者にのみ返済をしてしまうと、債権者平等の原則に反する行為の「偏波弁済」に当たるとされて個人再生の手続きができなくなる可能性があります。

結論になりますが、個人再生の手続きを依頼した後は、今までの返済はストップするというよりも支払ってはいけないという方が正しいかもしれません。もちろん、個人再生の手続きが無事に完了した後は、個人再生によって大幅に減額された借金を原則３年間で返済する必要がありますので、その減額された借金の返済が開始された時から各業者への返済がスタートすることになります。

この返済をすべて完済すれば、ご自身の借金問題は無事に解決できたことになります。この返済が終わった頃ぐらいから、またローンやクレジットカードが利用可能なケースがありますが、また同じことを繰り返さないように慎重に利用するようにしましょう！

それでは、ここまでで今回のブログ「個人再生の依頼後は今までの返済をしなくてもいいって本当なの？」というテーマの解説は以上になります。

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